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2016年05月06日

米粉で「サクサク」クッキーを作るための、多森的理論まとめ


メールで面白い質問が来たので、大真面目に答えてみました。
質問内容は、こちら↓

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『米粉だから作れるとびきりおいしい焼き菓子』に掲載されていたきなこクッキーについて一点お聞きしたいです。

作ってみたところ、バターを使用していないのにバターを使用したような深い食感に驚きました。(手が止まらないとはこのことだと思いました。)
あの食感は何のおかげでできるものなのでしょうか。
材料自体だけではなく、粉の配合量も関係するのでしょうか。

時間をかけてできあがったレシピだと思いますが、
もしもさしつかえなければ教えていただけると幸いです。

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ということで、ちょうど自分の中でも整理しておきたい事柄だったので、良い機会!!
とばかりに、まとめてみました。
(かなり長いし、聞いたことない単語とか出てきて意味不明かもしれませんが…)

160220_book_part2.jpg

きなこクッキーだけではなく、「サクサク」に仕上げたいクッキーの場合ということで、まとめてみました。
以下、多森回答です↓

■□■□■□■□■□■□■□

ご質問、ありがとうございます。
また、このたびは本をご購入頂き、ありがとうございます。

クッキーの食感について、サクサクになる理由を知りたい、ということでしょうか?
米粉のクッキーで、バターを使用しないレシピは、確かに、作り方を間違えるとガリガリになったり、ねっとりしたり、ありますよね (*^_^*)
サクサクにするコツは、そうですね、たぶん、使う素材の合わせ方と配合だと思います。

ガリガリになる原因は、米粉に含まれるでんぷんが、水分子と合わさり加熱され、糊化され、それがさらに過熱され“気泡のない”状態でみっちり と固く焼き締まることによる化学変化だと思います。

私が今現在、「サクサク」クッキーを作るために必要なことと感じているのは、以下の5つになります。
(※別の食感のクッキーの場合は、また別の話になります)

1、できるだけ少ない水分量で生地をまとめる。
2、「自由水」が少ない環境を作る。
3、糊化しにくい素材を合わせる。
4、スターチ系で食感をコントロールする。
5、低温でゆっくり乾燥させる。


では、1つずつ説明します。


1、できるだけ少ない水分量で生地をまとめる。

でんぷんは、水分30%以下では、加熱しても糊化しにくい性質があるそうです。
つまり、水分を極力抑えて、熱を加えてもできるだけ糊化するでんぷんが少なくなる環境を作ってあげれば、サクサクに近ずく、ということです ね。
バターを使ったクッキーがサクサクなのは、バターのおかげで低水分で成形できるので、糊化されるでんぷんが少ないことが大きな理由ではないか と思います。

水分だけで生地をまとめるには、水分量が多く必要ですが、適度な油分を入れると少ない水分で生地がまとまります。
ということで、油分も重要です(脂っこくならない程度に)。


2、「自由水」が少ない環境を作る。

全く同じ配合の生地を水分だけ、「水」、「豆乳」、「シロップ」、と材料を変えてみると、それぞれ大きな食感の違いが出ます。
ここにも理由があるのかなと、最近感じています。

生地の中には、「自由水」と「結合水」というものが存在するそうです。
「結合水」は、糖分やタンパク質などと結合して動けなくなっている水分子、「自由水」はそれ以外の水分子。

でんぷんと合わさって糊状になるのは、おそらくこの「自由水」のほう。
シロップはすでに砂糖と合わさっているので、「結合水」が多い状態で、ただの水より「自由水」は少ない。
豆乳や牛乳も、タンパク質など入ってますので、「結合水」が含まれていますね。

例えば、粉の配合でも変わりますが、ある粉の配合で、水だとガリガリ、豆乳でコリコリ、シロップでサクサク、となる差はこの自由水の存在比率 の差なんだなあ、と納得した次第です。

ご質問の、「きなこクッキーがサクサク」なのは、きなこに含まれるたんぱく質が水分子と結びついて、結合水を作り、自由水が減るから、という ことも言えるかもしれません。
砂糖も入れれば入れるほど、結合水が増えるということになりますね。


3、糊化しにくい素材を合わせる。

水分と合わせて加熱しても糊化しにくい素材を加えてあげることでも、硬化を防ぐことができると感じています。
例えば、今回の本でも、
きなこ、アーモンドプードル、かぼちゃフレーク、さらしあん、オートミール、炒りぬか、ココナッツファイン、などなど。
素材の味を楽しむための、風味づけの意味合いも大きいですが、
「水分を含んで加熱しても固まらない」
という性質が、クッキーの食感を良くするために重要な仕事をしています。


4、スターチ系で食感をコントロールする。

今回の本でも、クッキーに片栗粉を配合していますが、片栗粉で全体のもろさのバランスを調整しています。
片栗粉(やコーンスターチ、タピオカでんぷんなど)は、同じでんぷんでも、どうも「水分+加熱」で硬くなるイメージがなく、ほろっと感が出る イメージがあります(たまごボーロ的なホロホロ感)。
米粉だけのものよりは、米粉+片栗粉、としたほうがもろさが出ます。

水分が少ない状況なので、あまり糊化しないで粉のまま乾燥しているのが大半なのでは?
その粉の粒子が米粉に比べてはるかに細かいので、粉雪のようにもろい食感を生むのではないか?

なんて思っていますが、これは勝手な私の想像です。
(※ちなみに、スターチ類は、クッキー系の乾燥したレシピでの役割と、ケーキ類の水分を含んだレシピでの役割は、また違ってきます)


5、低温でゆっくり乾燥させる。

高温で短時間で焼き目をつけてしまうと、生地から水分が抜け切る前に表面が焦げてしまいます。
低温でゆっくり乾燥させるイメージで焼くと、サクサクになります。


なんだか、かなり長く、深い話をしてしまいました。
意味ちんぷんかんぷんだったらすいません!
私の中でもちょっと整理しておきたいことだったので、今回、良い機会を与えて頂きました。


まとめるとつまり、

「食感が良くなる素材を配合」して、
「でんぷんをできるだけ糊化させない」工夫をして、
「低温でじっくり乾燥焼き」する。

という感じです!


ただ、ここに書いたことが正しいかどうかは分かりません。
私の今現在の勝手な解釈です。
こんな回答でお役に立つかどうか分かりませんが、何かのヒントになりましたら、幸いです。

■□■□■□■□■□■□■□

以上、回答でしたー!!
ここまで読んで頂いた方、ありがとうございます。
えらい長くてすいません、意味分かりますでしょうかね???

まあとにかく!!
難しいことはさておき、本のレシピを見て作っていただければ、サクサクだったり、コリっとだったり、ほろっとだったり、なクッキーができます☆
今まで米粉のクッキーで失敗していた、という方は、良かったら本のレシピ、作ってみてください(*^_^*)


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posted by 多森 at 23:39| Comment(0) | 米粉のハナシ
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