みなさま、こんな米粉の特徴、ご存知でしょうか?
たとえば、この2つの米粉。

左が波里のお米の粉
。
右が共立食品の 「米の粉」
それぞれに、同じ量の水を入れて混ぜてみると。

なんと、こんなに生地の固さが違うわけです。
本やネットにあるレシピを見て、
「レシピ通りに作ってるのに、写真みたいに美味しそうにできない!!!」
と悩んでいる方、この、
「米粉は、ものによって吸水が全く違う」
という事実をまずは知っていれば、道は明るいです!!
↓この私の著書の中でも触れていますが、
「ケーキをふんわりと軽く仕上げたい場合」。
この場合は、右の吸水の低い米粉がおすすめです。
では、左の吸水の高い米粉でケーキを作ったらどうなるんでしょうか。
2つの生地のようす、焼き上がりの食感の違い、時間経過によるパサ付きの変化の差、レポしたいと思います。
まず生地の固さ。
共立は本のレシピ通りの豆乳量です。(チョコチップ入れてます。)
波里は吸水が高いので、豆乳量は本のレシピ+40g。(こちらもチョコチップ入れてます。)
共立に比べてまだ固いですが、念の為これくらいにしておきました。
型に生地を入れたところ。
共立はゆるゆる。波里はちょっとこんもり。
波里はもうちょっと豆乳入れてよかったかもしれません。

焼き上がり。
ゆるい生地の共立は膨らみは横にも広がり、きのこ型っぽく。
ぽってり生地の波里は縦方向への膨らみ。


※ちなみに、私のレシピは、ベーキングパウダーや重曹は結構控えめだと思います。膨張剤の苦みが少しでも残るのが苦手なので、膨らみよりも味を重視しています。
もっとモリモリに膨らませたい方は、BPや重曹の量、増やしてもらってOKです。
断面。

共立に比べて波里は気泡が詰まって見えますが、見た目ほど詰まった食感でもなく、ねとつきもありません。
ふんわり感は共立が上、
しっとり感とモッチリ感は波里が上です。
どちらもそれぞれにおいしいです。
これは本当に、好みだと思います。
老化(=パサついて固くなる)の経過観察テスト結果はこんな感じ。

なんと、波里で作ったマフィンは、3日経過してもしっとりしていました。
水分量が多い生地は、多ければ多いほど、老化のスピードも遅くなります。
(ちなみに水分量30〜60%の場合が最も老化のスピードは速くなるそうです)
つまり、
吸水率の高い米粉で、水分をたっぷり含ませて焼いたケーキは、パサつきは遅くなる。
わけなんですね。
ただし、
・軽い食感が良い場合は吸水の低い米粉がベター
・吸水が高いからといって、その米粉に合った限界値を超えた水分を入れ過ぎたらたぶんねっとりする。
・吸水の高い米粉で、本やネットのレシピ通りの水分量で、と水分量を調整せず固い生地のまま焼くと、気泡が細かく入らずうまく膨らまない。
以上を踏まえて、お好みの食感に合った米粉を選んで頂ければと思います!
ただし、上新粉のような、粒度の粗い米粉の場合は、基本的にケーキに使うと食感イマイチなので、料理・製菓用の米粉を使うほうが得策です。
(※豆乳メレンゲを使ってシフォンケーキ等を作る場合に、メレンゲを潰さない為にあえて粒度の大きい米粉を使う製法がありますね、その場合は例外ですが)
※今回、波里の米粉を使った実験をしたきっかけは、生徒さんから、
「波里の米粉で作った蒸しパンが3日経ってもパサつかないんです」
と教えてもらったからでした。
それまでは、ふんわりさせたいケーキ生地や蒸しパンには、私は吸水の高い米粉は避けていました。
ブラウニー等のずっしり系のケーキには吸水の高い米粉が向いてるとは思っていましたが、ふんわり系には向かない、と思っていたんですね。
でも、軽さはなくても、充分なふんわり感。
まだまだ勉強不足だなと痛感した次第です。
教えてくれたTさん!!
ありがとうございました!!!
※今回の結果は、「豆乳」を使った場合の結果です。他の液体を使った場合にはまた別の結果になります。
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もうじき9ヶ月になる娘が卵、乳アレルギー、小麦も数値は出ていないもののあやしげで、完母のため私も極力除去生活になりました。
今からあれこれ作っておけば、私も美味しいし、この子が大きくなってからもたべさせてあげられると思い、米粉ベイクを楽しんでいます。
米粉は食パンがおいしくできたので、ミズホチカラの製菓用のほうを使っています。スコーンはレシピとおりで本当に大丈夫おいしくできて感動しました!小麦以上かも!
今度はマフィンを作ってみたら、味は美味しいのですが、しっとりで、マフィンというよりは蒸しパンのようになってしまいました。どうみても、本の写真より生地がねっとりしていたので、豆乳を加えましたが。
ミズホチカラは、この記事を読むと、吸水性の高い粉、ということになるのでしょうか?
もっと、サックリしたマフィンにしたい場合は、更に豆乳追加ではなく、米粉の種類を変えるしかないということになりますか?この場合、タピオカ粉は入れるのと、いれずに全量米粉にするのと、どちらがよいのでしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが、お返事いただけたら幸いです。
最後になりますが、私自身が大好きな乳卵小麦をひかえる生活になったころ、かなりストレスを感じました。色々しらべて、米粉でいろんなことができる、つくれる、なんなら小麦よりもヘルシーに、同じくらい美味しく!と知って、ほっとしました。
多森さんの研究の情熱と工夫、本当に尊敬します。私も横浜ですし、いつか食パンのお教室いきたいと思っています!
乱文長文、失礼しました。
本ご購入頂き、ありがとうございます!!
ミズホチカラですが、すいません、製菓用は使ったことはあるのですが、遠い昔で、記憶があいまいで…。パン用のほうは吸水はとても少ないので、もしかしたら、製菓用も吸水は少ないかも?
もしレシピ通りの水分量で生地がゆるゆるの場合は、吸水低め、と思ってください。
その場合は豆乳量減らしたほうがいいかもしれません。
ただその際、焼きたてはおいしいと思いますが、水分を少なくしたぶん、パサ付きは早くなると思います。
もししっとり感を長持ちさせたい場合は、吸水高めの米粉がいいかと思います。
また、ねっとり食感を減らすには、タピオカ粉を配合するほうが食感は良くなると思います。
ただ、タピオカはもっちりな食感もありますので、さっくり系の歯切れにしたい場合は片栗粉のほうがいいかも。
ただ、片栗粉を入れると、パサ付きは早まります。
吸水高い米粉+片栗粉、の場合なら、パサ付き遅い+パサ付き早い、なので、結果ちょうどいいかもしれませんね。
色々お試しいただければと思います。おいしいマフィンができますように。
ミズホチカラ製菓用で、レシピ通りの分量で作ると、アップされている動画の波里の粉よりも、もっと硬めの生地になりました。
よく製菓の本に「リボン状にあとがのこるくらい」と表現されているような(動画だと共立の粉のほうのような)ゆるさはなく、ぼとっとかたまりが落ちる感じです。
そのため、吸水性が高いということかな、と思ったのですが、ミズホチカラそのものは吸水性は低いのですね。
タピオカ粉、片栗粉、豆乳量など色々工夫してみます。
本当にありがとうございました!
熊本製粉の米粉は、たしか、パン用よりも製菓用の米粉のほうが、細かくて、でんぷん損傷率が高いので、パン用よりも吸水は高いかもしれませんね。
レシピどおりで硬めの生地になるということは、吸水が高い米粉か、または使った豆乳が大豆固形分が高かったか、のどちらかだと思います!
米粉によって、仕上がりが違うのが、米粉の難しいところですよね。
おいしいマフィンができますように〜!!
大豆固形成分に関して疑問に思う事がありましたので、質問させていただきたいと思いました。
大豆固形成分の割合が高すぎると、含まれる大豆の重さで気泡ができず、生地が膨らみにくくなることから硬めの生地になってしまうのでしょうか?
また、よろしければお菓子作り(特にマフィン)におすすめの大豆固形成分を教えて頂きたいです。
大豆固形分が多いと、その分生地をゆるめるために豆乳の量を増やすので、結果、逆にしっとりすると思います。
膨らみは、生地が固いと悪くなりますが、豆乳を増やしてゆるくすれば、問題ないと思います。
ただ、水分量が多すぎると重さで気泡がつぶれて、高さは出ないかもしれませんね。
私がお菓子作りで使う豆乳は、固形分9%のものが多いです。
ただし、固形分高めのスゴイダイズを使って作るレシピ(湊 麻里衣さんのレシピなど)でとても美味しいものもありますので、お菓子にはこの%が一番、と断言はできないですね。