タモリサクミの米粉はロマン



★通販専門ベーカリーをオープンしました⇒米粉と雑穀粉のパン「オーマイブレッド!!」
★最近はInstagramのほうが中心になってます⇒IDは『@39mix』
★多森サクミホームページは ⇒こちら

★お知らせ★

■教室レッスン及びオンラインレッスンは当面再開予定ありません。

■「かるふわ米粉食パン レシピ使用免許取得者」の方をこちらで紹介しています

『発酵なし!超簡単な「グルテンフリーピザ生地」とそのアレンジ』インスタライブ⇒見逃し配信はこちら
『ちくわとねぎモリモリのお好み焼き米粉パン』インスタライブ⇒見逃し配信はこちら

「料理の本棚 by 立東舎」YouTubeチャンネルにて「フライパンでできる米粉のパンとおやつ」から、レシピ動画が6本公開されています。⇒ 料理の本棚 by 立東舎チャンネルへ。


2021年06月22日

ベーキングパウダーによる「膨らみ」と「味」の違い


210616_group_all_.jpg

お菓子作りに重宝される「ベーキングパウダー」。
私の著書でも、大活躍のアイテムであります。
特に、発酵なしでお手軽に米粉パンを作ろうというコンセプトで作りましたこちらの本
↓↓↓


では、なくてはならない、重要アイテムです。

私はふだん、ラムフォードのベーキングパウダーを愛用しています。
★原材料がシンプル。★膨らみがいい! ★苦みが控えめ。
というのがお気に入りポイントでした。

が、そんなラムフォード様がなんと、2020年の3月頃から突如成分配合が変更され、そのバージョンを使うと膨らみが悪いやら食感も落ちるやら、という問題が発生しておりました。
いわゆる「酸性剤」と呼ばれる成分がダウン、その代わりに「遮断剤」として使われるコーンスターチの比率がアップ。という仕様変更でした。

210616_rumford_.jpg

コロナ禍の影響で、おうちでお菓子作り需要が上がったことで、原材料の調達に問題が出たのかな。。。なんて勝手に想像して、悲しんでおりましたが、、、

なんと!!! 先日、朗報を発見しました!!!
今月下旬ごろから、昔のモリモリ膨らむバージョンに、成分配合が戻るとのこと!!!
こわしくは →こちら

いや〜、良かったです。安心しました。

とはいえ、お手元に、もしかしたら膨らみ悪い暫定バージョンのラムフォードをお持ちの方もいらっしゃいますよね。
そして、まだ市場に出回っているのも、暫定バージョンが多いと思います。しばらくそんな状況が続くでしょう。
そんな、手元にモリモリ版ラムフォードがない方のために、どう対策すべきか。
検証してみました。
(もっと早くやっておけば良かったのですが、遅くなってすいません!!)

対策としては、

1、膨らまないラムフォードでもなんとか膨らませる。
2、他のメーカーのものを使う。


のどちらかかと思います。

まずは、新旧のラムフォード、それから代表的なメーカーのベーキングパウダーが、それぞれどのような成分配合になっているか見てみましょう。

210622_seibunhyou.jpg

表の中の「共立」と「アイコク」は下記の商品です(スーパーでよく見るやつ)。
(共立=箱のほう。アイコク=缶のほう。)

210616_kyoritsu_aikoku_.jpg

ベーキングパウダーの主成分は、
アルカリ性剤=炭酸水素ナトリウム(重曹といわれるやつ)
酸性剤=アルカリと反応させるやつ
遮断剤=コーンスターチとか
の3つ。
水分と熱に反応して膨らむように配合されているそう。
より詳しい解説は →こちらなど参照。
この3つの成分の配合比率が、各社違います。
そんでもって、膨らみ方にもかなり違いがありました。

『発酵いらずですぐおいしい かんたん米粉パン』
の、「基本のミニ食パン」レシピで、検証した結果がこちら。
※ちっちゃいパンなので写真では膨らみに大差ないように見えるかもですが、食べてみるとかなり差があります。

210622_hikaku.jpg

上3つは、膨らみ悪いほうのラムフォードです。

「ラム新」:膨らみが落ちているのは案の定ですが、生地が茶色っぽくなります。味も重曹的な風味が残っていました。重曹と反応する酸が少ないことで、重曹成分が残ってると思われます。食べると歯にくっつく感じあり。

「BP+2/ラム新」:ベーキングパウダーの添加量をプラス2g追加 ⇒膨らみはいい感じになりましたが、生地がさらに茶色に!味も重曹臭がさらに強くなりました。

「レモン×2/ラム新」:酸性剤が少ないなら酸を足せばいいんでは?ということで、レシピのレモン汁を2倍に(その分水を減らした) ⇒膨らみアップ!茶色にもならず、重曹臭も残りませんでした。ブラボー!!
ただ、キメが細かすぎるというか、若干ですが歯にくっつく感じがあるのと、甘味がいくぶん減る気も?でもどちらも許容範囲。食感については水分量の調整で改善できるかも。

下3つはメーカー違い。

「共立」:一番膨らみ悪い。酸性剤は旧ラムフォードくらいだけどアルカリ性剤が少ないせいか?食べると歯にくっつく感じあり。

「ラム旧」:安定の膨らみ。早くこのバージョンに戻ってほしいですね。

「アイコク」:アルカリ性剤は少ないものの酸性剤が多めだからか、旧ラムフォードと同レベルの膨らみです。

以上をふまえ、結論。

ラムフォードの仕様が元に戻るまでの対策としては、

1、「アイコク」のベーキングパウダーを使う(又は似たような成分比率の商品を使う)。
2、暫定版ラムフォードを使うなら、酸を足す(レモン果汁とか酢とか)。


ということで、乗り切って頂ければと思います!!!!

210616_group_ng_.jpg

210616_group_ok_.jpg

あと、大事なことですが、ベーキングパウダーは開封して時間が経ったもの、保存方法が悪いものはかなり膨らみ落ちます。
冷蔵庫や冷凍庫で保存も絶対NGです。なぜ冷凍&冷蔵ダメなのかは ⇒こちらを参照。

私は最近、空気遮断してくれるパウチの袋に、多めの乾燥剤と一緒に入れて保管してます(乾燥剤は色が変わったら交換)。その方法だと1年ぐらい経っても膨らみモリモリです(^_-)-☆


posted by 多森 at 17:01| 試作&実験レポート

2020年08月13日

電動パン切りナイフのスライスっぷり

この投稿をInstagramで見る

#電動パン切りナイフ で、#かるふわ米粉食パン 切ってみたの巻。 ・ スーッと薄く綺麗に切れました!こりゃすごい!! 音はでかいけど泣き笑い ・ 3枚目の動画は歯がウィーンて動いてるところのスローモーションです。 2枚の歯が交互に動いてますです。 ・ 先日のzoom交流会の終盤でパン切りナイフの話題になりまして、参加者の方から、電動ナイフいいですよ!と教えていただき。 ずっと興味があったので詳しく聞きたくて、使い方レクチャーしてもらっていたところ。 なんと時間切れで途中で終わってしまうという失態!! Zoom有料会員になってなかったことを悔やむことに顔3(かなしいカオ) てなわけで、次の交流会からは月会費払ってpro版にグレードアップして、時間に怯えることがなくなりました。 ・ 昨日の交流会では、かるふわのアレンジパン話で盛り上がりました。 マーブルパンや雑穀パン、アーモンドミルクパンなどなど、私が失敗しそうでトライしてなかったようなアレンジまで楽しんでらっしゃって、目からウロコでした! 交流会は、私もとても勉強になる話も多く、とても楽しいですにこにこ️ ・ 電動パン切りナイフは、#ブラックアンドデッカー のです。 Uさん、教えてくださりありがとうございましたー!!買ってよかったです!! ・ 動画のゴマパンは、基本のレシピに、白炒りゴマと黒炒りゴマを5gずつ、計10g混ぜたものです食パン ・・・ #米粉パン #グルテンフリーパン #小麦卵乳不使用 #blackanddecker #電動パンナイフ #電動ブレッドマルチナイフ

Sakumi Tamori(@39mix)がシェアした投稿 -



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ブラックアンドデッカ 電動ブレッド&マルチナイフ EK700
価格:4475円(税込、送料無料) (2020/8/13時点)


posted by 多森 at 17:38| Comment(0) | 試作&実験レポート

2020年05月05日

安芸高田市生まれのもち麦「キラリモチ」が美味しい件


今日はグルテンフリーネタではないのですが、私の故郷、広島県安芸高田市で栽培されている、「キラリモチ」というもち麦について、紹介させてください。

200504_kirari01.jpg

小さいころからいっぱい遊んでくれて、今もとてもお世話になってるいとこのお兄ちゃんがこの生産と販売に関わっておりまして、サンプルをもらったんですが、食べてみたらこれが美味しくて!

200504_kirari14.jpg

もち麦は、よくスーパーで目にする外国産のものは以前食べたことがあるんですが、正直、リピート買いする気持ちにはなれず。
そのイメージで食べたら全然違いましたので、これは何が違うんだ!!
と違いを確かめたくなりました。

違いは、もらった資料によるとこういうことだそうです。

200504_kirari04.jpg

ということで、書かれていることを参考にしつつ、スーパーで買ってきた「外国産のもち麦」と何が違うのか!?
比較検証してまいります!

まずは、炊く前の粒の状態がこちら。

200504_kirari06.jpg

200504_kirari07.jpg

たしかに粒がでかい!!
品種によって、こんなに違うんですね。
それと、「精麦方法」も大きさや味に影響があるらしく。
精麦の職人の技術力も、この粒の大きさに影響があるらしいです。

では、炊き比べです!!
全く同じ条件で食べ比べしたいので、同じ炊飯器で、同じ条件で同時炊飯!!!
せーの、で、スイッチオン!!
昔、炊飯器米粉パンレッスンで使った炊飯器がたくさんありまして。
こんなところで役に立つとは。

200504_kirari08.jpg

以前家族にもち麦が不評だったこともあり、パッケージに書かれているよりも控えめ配合で炊いてみました。
配合は、「白米2合+もち麦50g」。
さて、結果は!?

200504_kirari10.jpg

家族で食べ比べしてみたところ、すいません。
配合量が少なすぎて、どっちも美味しいじゃん、という結果に(恥)。
多少香りに差はありましたが、目つむって食べたら違いが分からないレベル。
仕切り直しです!!!

今度はパッケージ通りに。

200504_kirari02.jpg

「白米2合+もち麦100g」で、リベンジです。

200504_kirari09.jpg

30分浸水させて、炊飯!!
炊きたてはどちらもつややか美味しそう。

200504_kirari12.jpg

キラリモチは薄く黄色がかってますが、見た目的にはそこまで大きく差はないかな〜。
食べてみた時のプチプチ感もそこまで大きな差は感じませんでした。

が!! しかし!!!
香りは違うぞ!!!

家族で食べ比べてみましたが、外国産のほうは、
「もちの臭い」「粉の臭い」「白玉粉の臭い」など、もち麦ということで、餅臭さというか雑穀臭を全員が感じたようです。
キラリモチのほうは、その雑穀臭がかなり控えめ!

以前私がもち麦に対して持ってしまった苦手イメージって、この臭いだったんだと判明。
まずいわけではないんですが、リピート買いしようと思えなかったのはこの臭いが原因だったんですね。

さて、資料にある、
「炊飯後に変色しにくい」
という点も気になるので、検証です。

30時間、炊飯器で保温モードで放置してみました。

200504_kirari13.jpg

おおおおう。ほんとだ。
外国産のほう、茶色に変色している!!
白米にも色移りしちゃってる。
炊き立ての時の色とは、もはや別物。
保温してました〜的な臭いもガンガンしてます。

それに比べて、キラリモチの安定っぷりたるや。
変色も、臭い変化もすこぶる小!!!

調べてみると、キラリモチは、変色の原因となる成分(ポリフェノールの一種であるプロアントシアニジン)を含んでない、ってことらしい。
保温臭が少ないのは、もともとの穀物臭が少ないからなのか?精麦方法が良いからなのか?
この辺は謎ですが。
今度聞いときます。

同じもち麦といっても、ここまで違うのか〜と。
食べ比べることでより明確に差を感じることができました。

雑穀米とか玄米ごはんとか出すと、分かりやすくテンションが下がる、白米大好き我が家のメンツですが、キラリモチなら気にせずモリモリ食べてくれることが判明。
免疫力アップに効果あるともいわれていますし、しばらく我が家も続けてみようと思います。

もし、
もち麦って、健康にいいらしいのは知ってるけど、食べたらイマイチだったし。
という方いらっしゃいましたら、一度試す価値はありかと思います!!
くせになるぜ、プチプチもちもち食感。

我が故郷、安芸高田市の「キラリモチ」。
街の特産品として売り出そうと、力を入れております!!!
がんばれ、広島!! がんばれ、安芸高田市!!! がんばれ、お兄ちゃん!!!!

ということで、もしご興味持ってくださった方は、下記サイトで通販しております。
⇒キラリフーズ

どうぞよろしくお願いいたします。

(※今日はグルテンフリーネタじゃなくてごめんなさい)

posted by 多森 at 17:51| Comment(0) | 試作&実験レポート

2019年08月27日

焼成3日後の「極ふわ一斤米粉パン」と「グランエックス米粉パン」ふわふわ比較

190827_gokuhuwa3days.jpg

リピーター先行予約受付中の、9-10月「極ふわ一斤米粉パン」レッスン
本日全日程満席となりました。
お申込みくださいました皆様、ありがとうございます。

また、今回キャンセル待ちとなった方、申し訳ありません!
毎回、キャンセルはかなり出ますので、あきらめずにお待ちいただけたら幸いです。
(キャンセル待ちの日程を追加でご希望の場合は連絡ください!)

また、キャンセル待ちがあまりにも多くなった場合は、11月に追加レッスンの日程を組む可能性もあります。
その際は、キャンセル待ちの方に優先的にご連絡いたします
ので、ご興味ある方は、キャンセル待ちのお申し込みを頂けたら幸いです。
新規の方は、9/1(日)21:00〜受付ますので、よろしくお願いいたします。

さて、そんな極ふわ一斤。

極ふわで軽い!!

のが何よりの特徴ですが、さらに強くアピールしたい点があります。
それは、

翌日もその翌日もふんわり!!

なことです!!!(今日確認して分かりました)

こちらが、焼成3日後の様子。



同じくふわっふわで軽い、タイガーIHホームベーカリー「KBD-X100」で焼いたグルテンフリーな米粉パンの3日後の様子も並べてみました。こちらはごま入り(スライスミスっててすいません!)。
ほぼ同時刻に焼きあがったものです。

どちらも材料は、米粉、砂糖、塩、ドライイースト、油、水。(右はゴマも)

どちらも十分、生食できるふんわりレベルであります。
極ふわのほうが少しだけ柔らかさのキープ力、上のようです(米ペーストの効果かも???)。
動画は3日目ですが、2日目でしたら両方同じくらいのふんわりレベルでした。

米粉は「でんぷんの老化が早い(=パサつきが早い)」、という固定観念がありまして、確かにえらい人の論文等のデータ上でもそれは証明されていることではあるのですが、しかし。

この極ふわ一斤やKBD-X焼きのように、

小麦の食パンレベルの比容積に近づけることができれば、多少でんぷんが老化してもそれがあんまり目立たない。ゆえにふんわり感じちゃう。

ことなのかなあ、と思ったりしている今日この頃のオレなのよ(流行りのネオチャラ風に言ってみました)。

(比容積ってなに?という方はこちらなど参考に

以前レッスンした、「高加水ゆるふわ米粉パン」の場合は、加水が高めだったり生地中のでんぷんのアルファ化率が高いことなどが、老化しない理由だったのかなと思っているのですが、今回のような比容積が高いパンの場合はまた違うイメージを、個人的には持っております。

とまあ、小難しいことはさておき。

レッスンまでに、さらに成功率を上げて焼けるよう練習して、皆様のお越しをお待ちしております!!!!

もう1品のメニューのほうはすいません、決定までしばし、お待ちください<(_ _)>



posted by 多森 at 19:48| Comment(0) | 試作&実験レポート

2019年05月11日

「まるめるグルテンフリーパンミックス」、使ってみました!


190510_MaruMix03.jpg

熊本製粉さんから発売となりました、

『まるめるグルテンフリーパンミックス』


型に流さないで「手で丸めて」、みちっとつまってない「やわらかい」グルテンフリー米粉パンができるなんて〜!!
数年前の自分には考えられませんでした。

今ではサイリウムハスクを使った米粉成形パンの手法も徐々に浸透しつつありますが、まだそれも発展途上の分野。
サイリウムハスクを使いこなし、神レベルにふんわりとしたパンを作れる方もいらっしゃいますが、いまだ私はその方々の足元にも及ばず(お恥ずかしい)…。

そんな中、熊本製粉さんが、画期的な商品を生み出してくれました!!

190510_MaruMix01.jpg

詳しい作り方は、熊本製粉さんの公式YouTubeチャンネルの動画が分かりやすいです!

★オーブンで焼く作り方


★フライパンで焼く作り方


生地がダレやすいという情報を皆様から伺っていたので、試作第一号は、

「とにかくダレないように!!」

ということに注意して作ってみました。

動画を見ていただいたほうが分かりやすいと思いますが、基本の作り方はこんな感じです。

190510_MaruMix02.jpg

これをふまえつつ、今回の私の作り方を順を追って紹介いたします。

1、水は、水道水(浄水)を100g、コントレックスを50gにした。
硬度の高い水を混ぜることで、生地が引き締まってくれることを期待。
水全量をエビアンにするとか、ミネラル分の多い塩を一つまみ加えるとかでも、もしかしたら効果あるかもしれません。
※ダレ対策は、生地温や混ぜ方でコントロールできるものかもしれませんので、この「ミネラルで引き締める案」は、あくまでも参考程度でおなしゃす。

2、気温が高くなってきたので、水温は常温にした(室温24度でした)。
真夏なんかは、冷水でもいいかも???
イーストは赤サフ使いました。

3、油は後入れにした。
とりあえず粉と水を先につないでおきたい衝動にかられまして、粉けがなくなったところで油を入れました(米油使用)。
※これは意味ないかもなので適当にスルーしてください。
190510_MaruMix04.jpg

4、なんとなく油がなじんだところ。まだダマダマ感があるので混ぜ続けます。
190510_MaruMix05.jpg

5、びみょ〜〜〜にダマ感はありますが、生地に伸びが出てきたのでこの辺でミキシング終了。
とにかくダレさせたくなかったので、完全に滑らかになる一歩手前くらいでやめてみた。
190510_MaruMix06.jpg

6、打ち粉(ミズホチカラ使用)を振ったまな板の上に取り出し、ベタベタの部分がなくなるように、四方を中央に合わせ、とじ目を下にして軽く丸める。
とりあえずベタベタの部分をなくしておくことで、生地が扱いやすくなると思います。少しでも生地が手にくっついたら打ち粉を手につけて、ベタベタ地獄にはまらないように気を付けましょう!!
表面がザラザラ系のプラスチックのまな板や、キャンバス地を使うと生地がくっつきにくいです。
190510_MaruMix07.jpg

7、6分割してしまった。単純に間違えただけです。本当は8分割でした、すいません。
でもこのくらいのサイズもありかも。
190510_MaruMix08.jpg

8、成形。遊びでロールパンぽいのもやってみましたが、結局、丸が一番ふんわりしてたんで、食感重視なら丸が無難だと思います。
表面にシワや亀裂があるとそこから割れるそうなので、できるだけつるん、としたなめらかな表面になるように丸めるのがポイントだと思います。
見た目にこだわらない方は、多少の割れはむしろクープの役割になって膨らみがアップしたり軽い食感につながるかも???のような気もするので、それはそれでありなんじゃないかと。
190510_MaruMix09.jpg

9、発酵。手ぬぐいとラップで。オーブンの発酵機能で30度20分、オーブンから出して室温で20分。計40分。室温発酵させてる間にオーブンを予熱。
発酵温度が高いと生地がダレるので、発酵温度は低め設定になってますね。そのぶんイーストが多めになってるのかもしれません。
夏場は室温で充分そう。
190510_MaruMix10.jpg

10、発酵完了。ダレが怖いのでもうちょっと発酵させてもいいかも?くらいでやめてみました。
もうちょっと待ってもよかったかもしれない…。
190510_MaruMix11.jpg

11、焼成。レシピでは220度12分ですが、私のオーブンでは、きれいな焼き色がつくまで17分かかりました。
真ん中の2つはがっつり割れちゃいました(*ノωノ)。けどそれはそれで美味しそうに見えなくもない。
190510_MaruMix12.jpg

以上が今回の工程でした。
次回はもうちょっと発酵待って、よりふんわりできるか確認したいところです。

焼きたてを割ってみたところ。


断面。
190510_MaruMix13.jpg

固くなるのが早いという情報もいくつか聞いていましたが、確かに、ちょっと早めかも。
6時間経過のものは生食OKでしたが、12時間経過のものは生ではいまいちかも。
ただ、発酵をもっと待って、気泡をたくさん入れることができれば、また結果は変わるかもしれません。
いずれにしろ、トーストすれば、かりっとふんわりが復活するので、ご安心ください!
焼き色もこんなにきれいにつきました(#^^#)
190510_MaruMix14.jpg

味に関してですが、ちょっと甘めに感じました。
熊本製粉さんによると、老化防止と、お子様がそのまま何もつけずに食べても美味しいようにとの工夫だそうです。
その通りに、我が家の子供たち、美味しいと言いながら何もつけずにモリモリ食べていました。

ガビり防止に表面に油を塗って焼くので、外層がカリッとしてます。
焼きたての内層はみずみずしくってやわらか〜なので、外層と内層のギャップも面白いです。

とりあえず、試作第一弾のレポでした!!

今度は具入りとか、何かアレンジパンにしたいな〜と思っています。
また作りましたら、こちらのブログか、またはインスタで報告させていただきマッスル!!






posted by 多森 at 00:48| Comment(1) | 試作&実験レポート

2018年01月07日

タイガー・グランエックスIHホームベーカリーの「無添加グルテンフリー食パン」が超絶ふわんふわんで衝撃な件〜その1


あけましたおめでとうございますです!!
本年も引き続き、米粉やグルテンフリーなことをベースに、自分の興味の深堀りをしつつも少しでも人のためにお役に立てるお仕事をしつつ、教室の家賃を払っていけるよう(←切実)に地道に取り組んでいこうと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!!

さて、インスタのほうではすでにちょこちょこレポしていますが、このへんでブログのほうに少しずつまとめていきたいと思います。

それは何かといいますと!!

タイガー、グランエックスIHホームベーカリーの最新機種(KBD-X100)が、すごい件についてー!!!



まずは、こちらの動画をご覧ください!!

Sakumi Tamoriさん(@39mix)がシェアした投稿 -



どう見ても小麦のパンだし、しかも、しっとり潤った感じでおいしそうな、こだわり系な、流行りの生食パンですか!? な感じですが。

しかし、こちら、小麦成分ゼロ!!
そして、さらにすごいことに、増粘剤等の添加物不使用!!
材料はシンプル過ぎる、
「米粉、砂糖、塩、油、ドライイースト、水」
のみなんでございますーーー!!
ふんわり感、伝わりますでしょうか???

このシンプルこの上ない材料でどうしてこんなふわんふわんなパンが焼けてしまうのか!?
しかも、コネも発酵も焼きも、全部ホームベーカリーにおまかせですよ。
人間がやることは、材料投入するだけですよ。
はああ〜〜〜〜〜。
もう驚いて興奮しまくりな年末でした!!

実は、今回、この機種を使ってみませんかとお話頂いたときは、ほとんどこの機種について、正確に存じ上げていませんでした。
ちらっと、米粉パンが美味しく焼ける、程度には知っていたのですが、まさかこんなにグルテンフリーパンに情熱を注いで開発された機種だとはつゆ知らず。

他社のホームベーカリーにも、小麦ゼロな米粉パンコース、最近では搭載されてるのは当たり前になっていますが、そのほとんどは、増粘剤を使った専用のミックス粉使用が主流ですよね。

タイガーさんがこの機種で達成した偉業。
それは、

1、添加物に頼らずに、米粉100%で、ふわふわなパンを実現したこと。

2、これまでの米粉パンのイメージをくつがえす、小麦並みの比容積!!

3、だから、かる〜〜〜〜いんです!!!


180107_Grandx-mizuho1.jpg

開発秘話が、こちらのサイトにありますので、是非ご覧ください。

とにかく、これまで、
米粉パンておいしいけど、小麦のパンに比べたらやっぱり軽さはないよね、なんて思っていた方、このふわっと軽い食感にはきっと驚くと思います〜〜〜!!!
特に、トーストしたときの食感!感動ものです。

というわけで、この機種を使って色々と試した結果をちょっとずつ報告していきたいと思います。
が!!
ブログにまとめるのはなかなか時間がとれなくて、インスタ中心になるかもしれません。
インスタのほうは、順次ちょこちょこレポしてますので、ご興味のある方、是非ご覧いただけたらと思います!
直近のネタとしては、

・成功した米粉
・香りを良くする方法
・スライスのコツ

など、アップしています。
※本当はブログにまとめたいのです。なのでタイトルに〜その1なんて入れてます。

ちなみに、米粉についてですが、メーカー推奨は「リファリーヌ」です。



が、他の米粉でも、できるもの、いくつかありました。
ただ、推奨以外の米粉を使うと、できない(陥没してしまう)リスクは高いです。
メーカー推奨以外の米粉を使うことは、あくまでも、自己責任になります!
しかし、使う米粉によって、全く違う食感のパンを楽しめるのも事実。
そんなお試しネタも、順次アップしますので、どうぞお楽しみに!!

とりあえず、現時点での多森おすすめ米粉ナンバーワンは、
コバタケファームの、無農薬ミズホチカラ米粉
コネ終了時の生地の固さが、ちょうどリファリーヌと同じ程度のゆるさ。
そして、焼き上がりはリファリーヌよりもきめ細かく、より小麦のパンのような仕上がりになります。
※ただし、コバタケファームさんは小ロットでの製粉のため、ロットごとに差があるかもしれません。私が使用した米粉は2017年12月に届いたものです。

180107_kobatakemizuho.jpg

KBD-X100ユーザーの皆様へ。
この米粉でできたよ!
こんなアレンジしても陥没しなかったよ!!
などのレポ、お待ちしています!!
グランエックスベーカリーちゃんをより活用すべく、情報共有しましょう〜〜〜!!
posted by 多森 at 02:57| Comment(3) | 試作&実験レポート

2017年11月04日

自家製酵母で作るグルテンフリーハード系パンの奥深さよ


自家製酵母でのハード系パン作り、ぼちぼちのんびり続けています。

完全グルテンフリーなホップ種。
インスタで、種起こし始めからちょいちょい経過を報告してましたが。









#グルテンフリー な #ホップ種 、途中息子の妨害でもはやダメかと思いましたが、 レーズン液種を混ぜてしばらく放置→酸味が消えたところでそれを前種にし、5日目と6日目の作業をやり直し。 という、もはや何種よ、という荒技をしてみました。 昨日作業終了し、冷蔵庫で丸一日置いて確認。 志賀シェフの本に書いてある、「ビールを連想させる軽い苦味とアルコール臭」「酸味や甘みはそれほど感じない」。 という状態ではあるような気がします。 ・・・ しかし静かだ。 こんなうんともすんとも言わない状態で完成で良いのでしょうか??? 経験者の方、知ってたら教えて下さいー!! ・・・ とりあえずカンパーニュ仕込み中。 ホップ種の特徴という軽さは出るのだろうか。

Sakumi Tamoriさん(@39mix)がシェアした投稿 -




ようやく完成まであと数時間!!
というところで、まさかの息子の妨害に会い、泣きそうになりましたが、卑怯な手を使いなんとかリカバー。
(息子は本読んで感想文で母の心をぐっとつかむまでゲーム禁止。というペナルティを受けましたが、空想科学読本を読んでかなり面白い感想文を提出して笑わせてくれたので、私の悲しみも癒えました)

初回の種完成後しばらく、酸味も腐臭も出ず。
続いて初の種継ぎ作業後も、今のところ酸味も腐臭もなし。
安定してる…と思っていいでしょうか?

ホップ種を使って作ったパン達。










その時の気分で、粉の配合変えたり、加水の加減、酵母の割合、発酵の方法、パンチの回数だとか、焼き方だとか、色々試すのですが。

やってみて思うことは、まさに、

生き物!!!!!

同じものは作れない、そんな気がします。
もはや一期一会。

だけどやっぱり、自家製天然酵母のパンは、旨味と香りがすんばらしくて。
食感はまだまだ納得いくものに到達できないのですが、焼けるたびにその香りに、

んはあああ〜〜〜〜〜〜。

とうっとりしてしまいます。
だいたい深夜ですが。

米粉の成形パンのジャンルも、サイリウムハスクの浸透とともに一気に広がり、私は一歩遅れての参加で、すでにすごいクオリティのパンを作る神の皆様がいる世界ですが、
このジャンルは、これが正解!!というものはもはやないような気がします。

友人のパン職人が以前言っていた言葉で心にしみた言葉が、

「自分のパンを作っていくしかない」

深いな〜〜〜〜〜と、今になって、その真の意味が分かってきたような気がします。

まだまだ迷走中で、これは人様にプレゼントできるレベル、というものができる確率がものすごく低くて、レッスンなど今はまだ厳しい状況ですが、「自分のパン」の方向性や感覚が体感できるまで、地道に続けていこうと思います。

というか、そもそも、この苦労して起こした酵母様方を生かし続けるためには、日々消費せねばならぬという(笑)。

皿洗いボランティアの皆様、どうかもらってやってくださいm(__)m
posted by 多森 at 01:15| Comment(0) | 試作&実験レポート

2017年10月10日

自家製酵母は慣れですよね、きっと(泣)


昨日予約受付開始しました
2017年度 応用パンクラス〜「シナモンロール風米粉パン」&「高加水ゆるふわ米粉パン」
満席となりました。
ご予約くださった皆様、ありがとうございました。

来週からは、新刊出版イベント。
パウンドケーキばっかりですが、色々焼こうと思ってます!!
何が出るかは、お楽しみハート
参加予定の皆様、お待ちしていますー!!!

さて。
今週1週間は貴重な充電期間!!
てなわけで、外出がちではなかなかできない自家製酵母種作り&自家製酵母パン作りやろうと思っています。

レーズン種はとりあえず冷蔵庫に常備となっていますが、それを使ってグルテンフリーで中種作ろうとするとことごとく失敗。
ストレートでしか使えてません。

夏場もあれこれ手を出してみたものの…。
たとえば、
何度やっても腐敗臭で終焉を迎えた「とうもろこし酵母」。
いい匂い!!完成かも?と思った数時間後には腐敗臭を迎えるという。
まだスーパーにぎりぎり北海道産のとかあるから、やればいいのですが…もう心折れました。
きっとやり方がめちゃくちゃなんだと思います。

昨日、なんかうまくできたような気がするのは甘酒酵母で。
とりあえずストレートでカンパにしてみました。
レーズン酵母の場合は最近はちょっとだけ赤サフ様を併用ですが、これは甘酒酵母だけで。




でもやはり雑菌の繁殖が怖くて、発酵早めに切り上げてしまい、目が詰まったもっちり様に。
サイリウムハスク様使用です。
発酵時間が短かったせいか、旨味があまり感じられず。
またリベンジします。
やっぱり、雑菌の繁殖におびえるよりも、市販のイーストをちょいと入れるほうが、味的にもふくらみ的にもいいのかもな〜〜〜〜とも思ったり。

甘酒酵母で中種も作り始めたのですが、うまくいくかどうか。
小麦と違って、中種作り、難しいです。
何度もやってますが、レーズン酵母ではことごとく失敗続き。
甘酒酵母ならいけるかも?と淡い期待。

さらに、尊敬する志賀シェフの「ホップ種」にも手を出してみました。
いきなりグルテンフリーでやろうとする無謀さ。




いや〜、まず成功する気がしないけど。
ただ、ホップには殺菌作用があるとどこかで見た気がして。
今までの雑菌攻撃からは、もしかしたら違う結果になるのでは、、、なんて。

寒くなってきたので、ヨーグルトメーカー使ってやってみてます。
とりあえず、毎日インスタに経過報告しますので、何日目で失敗になるか、はたまた、うまくいくのか?
見守ってください。

とにもかくにも、小麦のパンの知識と経験が自分には不足まくりです。
それがなくてもやってこれたのが米粉パンの仕事だったわけですが、ハード系のパンを作るには、やはり小麦のパンの先人の知恵や経験をしっかり学ばないとなと思う次第です。
posted by 多森 at 00:17| Comment(0) | 試作&実験レポート

2016年11月01日

グルテンフリー成形パンにおける、「サイリウムハスク」の神的効果。


161101_Phillium09.jpg

最近、米粉パン作りが好きな人達の中で盛り上がってますよね、「グルテンフリーの成形パン」。
私も気になりつつも、このところのバタバタで取り組めてなかったのですが、やっと落ち着いたので、昨日から試しはじめました。

米粉の成形パン自体は、昔からアレルギーっ子ママさん達はたくさんの工夫をしながら作ってきたわけですし、「ココナッツドリーム」や「お米パン八」などでも、ベーグルなどなど、作られていたわけで。

私もベーグルに取り組んでいた時期がありましたが、レシピが非常に繊細で、「みんなが失敗なくできる」レシピは難しいとあきらめた経緯があります。

しかし、改めてそんな成形パンが、今までになく盛り上がってる要因。
これは、今までの作り方と大きく違う部分があって、それは、

「サイリウムハスク」

をみんなが使い始めた、というところかなと思います。
これを使えば、今まで特殊なテクニック(個人個人バラバラのオリジナル)だったパン作りが一変。
材料一個足しただけで、こねて成形できて、ちゃんと気泡も入る。
クープもちゃんと開く(クープを見ると、あ、この人サイリウムハスク使ってるな、なんて分かりやすいです。独特の網目が見えます。)

とまあ、この手軽さは、そりゃあ、広まるわけですね。
(だからと言って、=おいしい。ではないですが。おいしくするには、さらに工夫が必要ですね。ここはやはり難しい。個人個人のこだわりになりますね。形だけで満足できない部分。)

「サイリウムハスク」。
ネーミングからして、化学的だし、もしかして添加物かい?
なイメージが湧いてしまいますが…

161101_Phillium01.jpg

↑こういう商品です。

161101_Phillium10.jpg

と書いてあるように、添加物ではなさそうですね。
じゃあいったい、何者かというと、

161101_Phillium02.jpg

オオバコ(正確には「プランタゴ・オバタ」)の種子の皮を、粉末にしたもの。
種の皮〜!?
私も最初聞いた時はびっくりでした。

原材料も、シンプルにそれのみ。

161101_Phillium03.jpg

実物の粉末を見て触ってみると。

161101_Phillium07.jpg

確かに、粉末の中に皮らしきものが残ってたりして、純粋に種の皮だけっぽい気もします。
色も茶色くて、漂白処理もしてないんだろうなーと思えます。

じゃあこれを、何の目的で使うのか。
だいたい想像つきますよね。
「グルテンフリー」パンを小麦のパンのようにふんわりさせるために欲しいもの。
そりゃあもう、

「グルテンの代わり」

の他にないでしょう。
つまりは、

「増粘剤みたいな効果が、添加物じゃないもので得られる」

これはありがたい!!

「サイリウムハスク」と言われると聞きなれないネーミングですが「オオバコダイエット
」なら、聞いたことある方も多そうです。
通販でも手に入りやすい商品です。

161101_Phillium11.jpg

海外の輸入ものも、色々あります。
Amazonで私が購入したのはこれ(オーガニックのもあります)↓。

161101_Phillium12.jpg

一般的にはまだメジャーではないかもしれませんが、海外のグルテンフリーパンで、「gum-free(グアーガムとかキサンタンガムとかの増粘剤はなしよ、という意味)」なんて書いてあるレシピには、けっこう使われている素材。
日本でも、「糖質オフ」のパン(「ふすま」や「大豆粉」を使ったパン)を作ってる方々の間では、すでにメジャーな素材のようです。

粉末の段階では、こんな感じですが↓

161101_Phillium08.jpg

水に溶くと、そのおもしろい性質がよく分かります。

161101_Phillium05.jpg

重量比で、「水:サイリウムハスク=20:1」で溶かしてみました。
わらび餅にとてもよく似てます。

動画がこちら↓



「オオバコダイエット」と「輸入もの」で比較してみると↓

161101_Phillium04.jpg

弾力は「オオバコダイエット」が高いです。
ただ、「輸入もの」のほうも、水量を少なくしたら、同じ弾力になるかも。

パンにするときには、米粉パンの場合、水分を多く含んでる方がでんぷんの老化は遅くなり、時間とともに固くなるのをセーブできるので、水はたくさん抱き込んでくれたほうがいいわけで。
そこを考えると、「オオバコダイエット」を選びたくなります。

ただし、「におい」に関していうと、「オオバコダイエット」のほうが、若干においます。
どんなにおいかは、うまく表現できないのですが。
決して、「いいにおい」ではありません。
配合量に気をつけないと、この臭いはパンの味を左右しそうです。
それを考えると、「輸入もの」を選びたくなります。

味は「無味」です。
そのまま食べてみると、臭いが左右して「オオバコダイエット」のほうが微妙にくせを感じますが、鼻つまんで食べたら同じでした。
塩味も甘みも酸味も辛みも何も感じませんでした。

こちらは「オオバコダイエット」のほうを配合して作ったパン↓。

161101_Phillium06.jpg

米粉、砂糖、塩、サイリウムハスク、油、イースト、水、のみです。

かなり加水してみましたが、ちゃんと膨らみました。
しかし、けっこうもっちり。
ネトつきなどなく歯切れもいいですが、モッチリ感出過ぎました。
でも、ベーグルなら、違和感ないかも。

海外レシピのように、スターチ類を入れると、もっと軽さが出そうです。

あと、海外レシピを見ると、「チアシード」や「フラックスシード」が入ってることがあります。
生地を作ってみると分かるのですが、サイリウムハスクを入れた生地、ゴムのような弾力は出ますが、生地を伸ばしてみると、ガムのように伸びてはくれない。ぶちっと切れる。

小麦のパンで言うと、「グルテン」は、
「グルテニン」と「グリアジン」
が絡み合ったもの。
この2つは性質が違っていて、簡単にまとめると、

グルテニン:「弾性」=伸ばすと元に戻ろうとするゴムのような性質。
グリアジン:「粘性」=糸を引くような性質。

このサイトに分かりやすい説明があります)

「サイリウムハスク」は、この「グルテニン」のような弾性はあるのですが、「グリアジン」のような粘性はないように思います。
「チアシード」や「フラックスシード」は、この「グリアジン」の役目を果たす目的かもしれません。

今回、ふんわり感が乏しいのも、グリアジン的粘性がない生地だったので、伸びに限界が出て、結果ボリュームが出なかった気がします。

クープが貧相なのは、焼き方かな〜。

今回は米粉のみで作りましたが、玄米粉や雑穀粉を入れたらそれはそれでまた効果があるわけで、その辺も詳しく検証して行こうと思います。

糖質オフパンには、他にも、「シトラスファイバー」なんてものも使われているもよう。



オレンジの皮の白いところですってー?!
いやはや〜。色々ありますね〜。
さっそくぽちってみようと思います。

食物繊維系は、他にも色々ありそうですね。
「こんにゃくマンナン」もパンをふんわりさせてくれる、素晴らしい素材ですし。
「ビートファイバー」なんてものもあるようです。
増粘剤になりますが、「グアーガム」も、植物から取れる食物繊維か。
植物繊維の世界も、面白そうです。未知の分野ですが。

そんなこんなな、これからどんどん進化していきそうな「グルテンフリーな成形パン」。
普通の食生活している一般人でも、「おいしい!」と思うレベルのものができたら、レッスンしたいなと思いますが、それはいつのことになるでしょう〜(*´∀`*)ゞ
道は長そうです。


▼多森の最新刊、好評発売中!▼









posted by 多森 at 22:53| Comment(2) | 試作&実験レポート

2016年07月04日

アーモンドプードル(アーモンドパウダー)の代用素材 〜ココナッツフラワー編〜


アーモンドプードル(アーモンドパウダー)の代用素材について、これまで2回アップしてますが、早く続きを紹介しなきゃと思いつつ、前回からかなり時間が開いてしまいました、すいません!!

1、オートミール編
2、タイガーナッツ編

に続きまして、本日レポするのは、ココナッツフラワー!!

160704_muffin_coco01.jpg

富澤商店で購入したものを使いました。

160704_muffin_coco02.jpg

こんな感じの粉末です。
「ココナッツファイン」のように粗いものではなくて、細かくパウダー状になってるものです。

米粉だから作れる とびきりおいしい焼き菓子
の中の、基本のマフィンのレシピで。
アーモンドプードルを、ココナッツフラワー同量で置き換え。
豆乳量は、そのままではかなり固い粘土状の生地だったため、追加しました。
ココナッツフラワーの吸水性、かなり高めです。

160704_muffin_coco03.jpg

豆乳は基本のレシピからさらに60g追加しましたが、まだこんなに固めな生地。
ゆるくなるまで追加したら嫌な予感がするので、このへんでやめておきました。

160704_muffin_coco04.jpg

焼き上がり。
表面のザラザラ感がいい味出してます。

断面。かなりおいしそう!!

160704_muffin_coco05.jpg

このマフィン、焼き立てと24時間後の味と食感がかなり違いました。

◆焼きたて:もろっと食感。豆乳が多くて薄まったのか焼きたてはぼんやりした味。
◆24時間後:焼き立てと違い、食感はしっとり。味も薄まった感はなく、ミルキーなコクを感じる。

焼く前の生地は固めでしたが、水分量はたっぷり含まれた生地なので、24時間経過しても温め直し不要でしっとりおいしく食べられます。

ココナッツフラワーの吸水が激しかったので、今度は、ちょっとココナッツフラワーの量を基本レシピから20g減らしたバージョンもテストしてみました。

160704_muffin_coco06.jpg

ココナッツフラワーを20g減らしたものの、やはり吸水はまだ高く、豆乳は20g追加です。
まだ生地は固めでしたが、なんとなくそこでやめておきました。
仕上がりの見た目、アーモンドプードルを使った基本のマフィンにかなり近づきました。

ただ、味の方は、なんと、ココナッツフラワー減らさないバージョンのほうが、ミルキーでおいしかったです!

ちなみに、気になることがあったので、もう1パターンテスト。

ココナッツファイン



を、ミルサーで粉末にして、アーモンドプードルと置き換えたパターンもやってみました。

160704_muffin_coco07.jpg

ミルサーで粉末にした時にちょっと油っぽさを感じたので、レシピの植物油の量を10gマイナス。
吸水は高いだろうと予想して豆乳を10gプラスしたところ、逆に生地がゆるゆる。
あせって米粉を20g追加。
やはり、ミルサーでの自家製粉の場合、完全に細かくできないので、生地はゆるめになるんですね。
(タイガーナッツもオートミールも、自家製粉で生地はゆるくなってました)

ココナッツファインの自家製粉末、ちょっとオイリーな感じで、固まりも結構できてしまいました。
その固まりは米粉と合わせてもイマイチほぐれず、生地中にダマダマに残ってしまいましたが、
仕方なくそのまま焼いてみたところ、そのダマは気にならなくなっていました。

で、味の方ですが、しっとりおいしくて、ココナッツ系嫌いな子ども達もモリモリ食べていました!
私も、フラワーよりむしろこっちのほうが好きかも。
まともな写真を撮ってなくて、断面など分からなくてすいません!!

アーモンドプードルは、食感をよくする他に、風味(味の深みやコク)をつけるという重要な役目もありますが、ココナッツフラワー(ココナッツファインも同様)は、その風味付けの役割をちゃんと果たしてるな、と思いました。
オートミールはそういった面では物足りなさがありました。
タイガーナッツは、風味としては、オートミールとココナッツの中間、という印象です。ほんのり甘みがありました。

長くなりました。
以上、ココナッツフラワー編でした。
ナッツアレルギーの方、是非お試しください☆

残る大豆粉、ひよこ豆粉、の結果もまたアップします。
しばしお待ちを!!


▼そんなマフィンのレシピは、こちらの本にのってます!▼




【お知らせ】
6〜7月の新作レシピレッスン、無事終了しました。
お越し頂いた皆様、ありがとうございました!!
次回の新作レシピレッスンは、晩秋頃できたらいいな〜と思っています。
9月はプライベートレッスン(告知&募集は8月上旬頃)、
10月は応用パンクラス(高加水ゆるふわ米粉パン、シナモンロール風米粉パン)
の予定です。





posted by 多森 at 23:28| Comment(0) | 試作&実験レポート

【多森サクミの著書】

増補改訂版としてリニューアル!
炊飯器はもちろんオーブンやフライパンでも焼けます



オール発酵なしの米粉パン!


小麦・卵・乳製品なしのパウンドケーキがいっぱい!


フライパンでパンもおやつも!


⇒ その他の多森の著書