菅原商店さんの「ケーキ用米粉」。試作結果レポートです。
結論から言いますと、この米粉は炊飯器米粉パンにはおすすめできません。
吸水量がえらく高く、通常の水分量では粘土状ですので、水分量の調整がかなり必要になります。
以下、4回行った試作のレポートです。
───1回目 まずは、基本のレシピで水分量のみ調整した。
・米粉250g、砂糖大さじ2、塩小さじ3/4、油大さじ1
・人肌の温水:290g
・酵母:赤サフ

生地はお釜の1合の目盛りを超えるところまであった。発酵は2合の1mm下ぐらいまで(1.7〜8倍ぐらい?)。
ケーキ焼きメニューで40分炊飯。
焼き上がりはふんわり。ふんわりすぎてお釜から取り出す時に触れた部分が凹むくらい。
冷ましているうちに、このふんわりが徐々にしぼんでゆく。
食感は餅。超ねっとり。
冷めても包丁で切りにくい。
───2回目 とろみ水を使い、発酵は控えめに抑えた。
・米粉250g、砂糖大さじ2、塩小さじ3/4、油大さじ1
・人肌のとろみ水:290g
・酵母:赤サフ

とろみ水は、鍋に水600ccと片栗粉小さじ2を入れ混ぜながら軽く沸騰させ冷ましたもの。
発酵は、1.5倍程度にとどめた。
ケーキ焼きメニューで40分炊飯。
1回目同様、焼き上がりはふんわり。ふんわりすぎてお釜から取り出す時に触れた部分が凹む。
冷ましているうちふんわりは徐々にしぼんでゆくが、1回目よりは断面のキメは残った。
食感は餅。冷めても包丁で切りにくい。
───3回目 とろみ水の量を減らし、油を増やした。
・米粉250g、砂糖大さじ2、塩小さじ3/4、油大さじ2
・人肌のとろみ水:270g
・酵母:赤サフ
(※写真なし)
発酵は、こんもりとした山の頂点が2合の目盛りあたり(1.7倍くらい?)。
ケーキ焼きメニューで40分炊飯。
発酵はもう少し控えめにした方が良かった。若干キメが粗くなった。
焼き上がりはふっくらいい感じ。でもやっぱり冷めるうちにしぼんでゆく。
1回目、2回目よりもキメの残り方は良い感じ。1&2回目の食感を「超ねっとり」とすると、今回は「ねっとり」ぐらい。でもっぱり餅っぽい。
油を多めに入れたおかげで、冷めれば切りやすい。
───4回目 水分量をぐっと減らし、こだま酵母を使った。
・米粉200g、砂糖大さじ1と1/2、塩小さじ1/2、油大さじ1
・人肌のとろみ水:190g
・酵母:白神こだま酵母ドライ小さじ1&ぬるま湯大さじ1

生地はあんこのような固さ。10分ぐらい練った。
発酵は1.5倍くらい。
圧力IH炊飯器の白米ふつう炊飯。
米粉が足りなかったので200gで作ったら薄っぺらくなった。
焼き上がりの膨らみが徐々にしぼむのは今までと同じだけど、ふわふわすぎて手形が凹むことはない。弾力がある。でも固すぎ。
水分量少なすぎた。
こだま酵母のおかげで、味はおいしい。
───総括
4つの共通点としては以下。
・下にキメが全くない餅状態の層ができる。
・水分量を多めにして柔らかろうが、少なめにして固かろうが、食感はいずれも餅っぽい。ねっとり。
・焼き上がりはふっくらふくらんでいるが、冷めるとしぼむ。
4つの中では、3回目が一番良かった。発酵をもう少し抑えておけば、さらに良かったはず。
という結果でした。
「パン」と呼べるものは、残念ながら難しかったです。
このねっとり感を打開する何か良い方法がどこかにあるかもしれないのですが、とりあえず、私はギブアップです。
もし、こうしたら良いよ〜というアドバイスある方いらっしゃいましたら、菅原商店さんユーザーの方へアドバイスお願いします。
ただ、こちらの米粉、炊飯器パンには向かないものの、この吸水性の高さはお菓子やお料理には良いかも、と思います。
宮城のお米を使ってる、ということで、産地が分かる安心感もあります。
米粉も、用途に応じて使い分けると良いのかな、と思います。